小児頭部外傷における頭部CT検査の適応について
頭部外傷における様々な病態の的確な診断のためには、頭部CTを行うことは極めて重要であり、特に外科的治療を必要とするような病態の把握・診断のためには必須の検査である。
そして、患児の親にとってはもちろんのこと、医療者にとっても、「ともかくCTを撮って安心したい」という気持ちは同じであろう。しかし、頭部CTの放射線被爆による発がんリスクも常に念頭に置かねばならず、その適否に関しては悩ましい問題があることも事実である。
これらを念頭に、実臨床においては次に示すアメリカ、イギリス、カナダで採用されている「適応基準」を参考にしつつ診療に当たっている。
（1）PECARN：Pediatric Emergency Care Applied Research Work（Lancet: 2009）
（2）CHALICE：Children`s Head injury Algorithm for the Prediction Clinical Event
（Arch Dis Child 2006）
(3) CATCH：Canadian Assessment of Tomography for Childhood Head injury
（CMAJ : 2010）
