石澤敦のメディカルインフォ

高血圧について(2)

高血圧治療ガイドライン

  • ・高血圧の影響は心筋梗塞よりも脳卒中により特異的である。
  • ・血圧値が高い人ほど循環器疾患罹患率と死亡率が高い。
  • ・高血圧患者のうち約半数が管理不十分である。
  • ・食塩摂取量は依然として1日11gと多い

血圧上昇のポイントを知る

血圧の時間帯による変化

・覚醒とともに起こる交感神経興奮
早朝高血圧

血圧の季節的変動

・寒い季節の交感神経興奮状態
冬季(12月、1月、2月)の脳卒中増加

血圧とストレス

・ストレス、ファイティングポーズによる交感神経興奮
職場高血圧(その血圧はいつ測定したものですか?)

血圧と睡眠

・不眠による早朝血圧上昇

あなたの本当の血圧は?

本来、血圧は大きく変動しています。
  • 1. 血圧を上昇させる要因:
     精神的興奮、ストレス、身体の痛み、寒かったり暑すぎる気候、薬物など。
  • 2. 血圧を下降させる要因:
     精神的安定、適度な運動、軽い飲酒や入浴、快適な気候、薬物など。
あなたの“その血圧” は、何時、どのような状態で測定されたのですか?

ファイティングポーズとしての早朝高血圧の重要性
明け方、さあ、これから起きて働くぞ!と交感神経は興奮し、血圧が上昇します。

血圧上昇のタイプ

朝の血圧コントロールはされていますか?

脳卒中、心臓病が起こりやすい時間帯

あなたの本当の血圧を知る(家庭血圧測定の意義)

最近の研究から、病院で測った血圧が良好であっても、家庭で測った血圧がコントロールできていないと(仮面高血圧)、脳卒中や心臓病の起こる危険性が高いままであることが分かっています。

  家庭血圧 外来血圧 イベント発生率
正常血圧 正常血圧 正常血圧 1倍
白衣高血圧 正常血圧 高血圧 1.2倍
一般高血圧
(常に血圧高値)
高血圧 高血圧 2.0倍
仮面高血圧 高血圧 正常血圧 2.1倍

家庭血圧、特に早朝血圧を自分で測定しなければ、この状態は把握できません。
病院で測定した血圧があなたの血圧の全てではありません。

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